郡山市立美術館 鈴木誠一さんからのメッセージ

「雪村展」のご案内

新年度を迎え、皆様いかがお過ごしでしょうか。船橋の「黒姫山」の同期生・鈴木誠一でございます。

 

 さて、3月28日から東京藝芸術大学大学美術館にて「雪村展」が開かれておりますが、わたくしの勤務先・郡山市立美術館所蔵の「四季山水図屏風」も出品されております。これは雪村の晩年の作で、大和文華館蔵「呂洞賓図」のよう奇想ぶりは影を潜め、そのかわりに枯淡な境地を感じさせる幽玄な作品です。この作品の購入にあたっては美術館の窓口を担当しましたので、個人的にも思い出深い作品です。ぜひご覧いただきたいと思います。ただし、保存上の都合により、4月25日からの展示になります。藝大のあとは滋賀のMIHOミュージアムに巡回します。

 なお、雪村が生涯を終えた地は郡山市であることはあまり知られておりません。そこには江戸時代にある僧がたてた庵が残されており、「雪村庵」と呼ばれております。お隣の三春町にある天然記念物「滝桜」の分枝の見事な枝垂れサクラがあり、こちらは「雪村桜」と呼ばれております。「滝桜」も「雪村桜」も見頃は4月末です。上野で「雪村展」を見たら、「雪村庵」と「雪村桜」も見に来てください。その頃、我が郡山市立美術館では「リカちゃん展」(現在銀座松屋に巡回中)を開催しています。

 

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鈴木誠一

郡山市立美術館学芸課長

〒963-0666 福島県郡山市安原町字大谷地130-2

℡ 024-956-2200 fax 024-956-2350

 

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